病、救世主

正式な内示が出て、先輩社員が正式に製造へ異動することが決まりました。

 

あと一ヶ月で異動となり、引継ぎ期間が限られている中で、製造のほうからは製造での引継ぎもあるとのことで、実質的な引継ぎ期間は、一週間ほどでした。

 

一週間ほどという短い期間ながら、仕事を引き継ぐのはすべて自分で、Kさんは一切、引き継ぐことも、その気すらもありませんでした。

 

たまに、引継ぎどー?と、自分に聞いてきましたが、いや、どーもこーも、あなたは何故、何もやらないの?と思いつつ、まー難しいですよねーと返していました。

 

そうこうしていると、あっという間に、一週間が経ち、一ヶ月が経ち、先輩社員は製造へ異動していきました。

 

異動の内容自体が不当人事のような状況であるため、先輩社員自身も参加する気もなかったようで、送別会を開催することもありませんでした。

 

その後日、Kさんが、送別会フツーするでしょ?やらなきゃ、と言ってきました。

 

いや、あなたのせいでするにしてもできないんですけど、先輩社員も一緒の席にはつきたくないって言ってるんですけど、という思いを押し殺しつつ、まーまた予定聞いてみますよーと、無難に受け流していました。

 

新しく製造のほうから先輩社員(仮称:Hさん)が来て、自分のほうから業務を引き継ぐ日々が続きました。

 

(当然、その間もKさんは、部の業務はそっちのけで、個室に入っては、本部役員と談笑してばかりいました。)

 

その後、自分のほうからHさんに引き継いだ業務で、Hさんのミスが発覚しました。

 

(マネージャー不在時のことです)

 

早速、Kさんから、どんな引継ぎしてんだよーちゃんとしろ、と言われた瞬間に、自分の中でプッツンきてしまいました。

 

それまでの期間で、部の業務について何もしてこなかった人間が何を言うのか、理解不能過ぎて、もう一緒にやってられんわ、という気持ちになりました。

 

そこで、早々と守衛室に向かい、工場発○○駅着のバスを9時15分で予約お願いします、と言い、Kさんに、もう帰りますので、と言い残し、ロッカーへ向かいました。

 

ロッカーで着替え終わり、着替え室を出た瞬間に、工場の健康管理室の方が待ち構えていました。

 

(そのときは、Kさんの差し金とは知りませんでした)

 

その健康管理室の方は、帰ったらあかん、と言われましたが、自分は、いや、帰ります、バスも予約してるんで、と言いました。

 

すると、健康管理室の方は、バスの予約してるならしょうがない、と私を見送りました。

 

バスに颯爽と乗り込み、肩の荷が下りて、すっきりした気持ちになりました。

 

会社に出社し、わずか45分で帰宅するという、自分史上、最短労働時間を記録しました。

 

(その時の、勤怠の記録を、画像で貼り付けたいくらいです)

 

そして、その翌日は年次有給休暇を取得しようと、マネージャーに連絡したところ、話を聞かせてほしい、家まで行っていいか?と言われたので、明日は行きますので、家には来ないで下さいと伝えました。

 

(マネージャーもKさんから情報がいっていたようです)

 

その翌日、工場へ出社すると、マネージャーに呼び出され、行った先が健康管理室でした。

 

健康管理室に入ってみると、一昨日に私を見送られた健康管理室の方と、その工場の工場長が待っていました。

 

入室するやいなや、工場長が笑顔で、帰んなよー、と言われました。

 

(いや、帰るでしょと思いつつ、ノーコメントを貫きました)

 

その後、それまでの経緯や、Kさんがいかに自部門の業務を行っていないかとか、遅刻を当たり前にしている通常の勤務状況について、伝えました。

 

工場長より、これは君にとっての試練だなー、と言われました。

 

(今、思うと、試練とか、そんな言葉で簡単にまとめられても困るのですが。。)

 

後で知ることになりますが、結局、Kさんは本部役員と濃厚な繋がりがあるが故に、Kさんよりも上の立場である、マネージャーも工場長ですら、Kさんをまともに注意できなかったわけです。

 

(会社組織の悪、ここに極まれりという感じです。)

 

自分もその当時は結婚し、子供も生まれたばかりでもあり、会社を辞めるという選択肢も取れずで、状況は一切、変わらないまま、試練という言葉に丸め込まれ、仕事を続けることになりました。

 

しかし、状況は一切、変わっていないため、また同じように私の不満が溜まっては、マネージャーや健康管理室の方と話し合うという日々が続きました。

 

そのような日々が続く中で、ある時、健康管理室の方から、精神科に行ったほうが良いという連絡がありました。

 

(は?いや、自分より先に行ったほうが良い人が近くにいるんですけど?)

 

それ自体が、Kさんの策略なわけです。

 

自分に歯向かってくる者は、病気と称して、その立場を悪くし、貶めることをするわけです。

 

しかし、その当時は、健康管理室の方も、そちら側の人間とは思っていなかったので、信じて最初のほうは精神科へ通いましたが、いや、意味ないしと自分で判断し、途中で通うのを止めました。

 

(結局、会社というところは、働く従業員が精神的な疾患を負った場合、それ相応の対応をする義務があり、何もしないまま、裁判でも起こされたりすると、会社にとって大きな不利益となるため、上記のような対応を取るわけです。)

 

状況は変わらないまま、家族のために、自分を押し殺し、会社を続けていく日々を続ける中で、運命の時が訪れます。

 

救世主が現れました。